七隈線の延伸開業日(2023年3月27日)が、近づいてきました。
この延伸開業を境にして、七隈線と他の路線を乗り継ぐ場合に、大きな変更点があります。
◆乗継駅(乗換駅)が変わる
◆運賃が変わる区間がある
なお、変更を気にせず気楽に乗るなら、「一日乗車券」を使うと便利です。
これなら、どこで乗り降りしても、乗車料金を気にする必要がありません。
大人640円。
例えば、貝塚=六本松(片道340円)を往復するなら、一日乗車券のほうが安くなるんじゃないかと思いますし、無駄に空港線を使わずに天神経由も選択できますし。
1.乗継駅が博多に変わる
例えば、西新=薬院。
今までは、天神で乗り継いで260円でした。
2023年3月27日からは、天神で乗り継ぎができません。
今までの乗り方をすると、それぞれが初乗りとなるので、合計470円の料金がかかります。
2023年3月27日からは、博多駅で乗り継ぎになります。(改札を出ない場合)
(博多駅で改札を出てしまうと、乗り継ぎにならず、2回分の運賃が必要です。)
(延伸前より乗車距離が延びるので、運賃が300円に上がります。)
2.一部区間では料金が変わる
高くなる例
先程の西新=薬院を、もう一度見てみましょう。
今までは、天神で乗り継いで260円でした。
2023年3月27日からは、博多駅で乗り継ぎになります。
(改札を出ないで乗り継ぐことが前提で)延伸前より遠回りになって乗車距離が延びるので、運賃が300円に上がります。
安くなる例
安くなる例は、例えば博多=渡辺通です。七隈線の延伸によって、乗り継ぎ不要で2駅の距離になります。乗車距離が短くなるので、運賃が260円から210円に変わります。
延伸後の料金を調べよう
延伸後の料金を調べることができます。
七隈線延伸区間(天神南~博多)開業後の料金・乗り方検索
https://subway.city.fukuoka.lg.jp/nanakumaline_extension/fare_information/
負担の軽減
乗継駅の変更に伴って、乗車距離が増加し、かつ乗車料金が増加する場合に、一定の期間で、特別な定期券・ポイント制度が設定されます。
・七隈線の博多駅延伸前と同一料金とした「天神経由特別定期券」の発売(通学定期は特に販売期間が長いです。)
・はやかけんで乗車した場合、乗継駅変更に伴い増加する乗車料金の1/2をポイントで付与。
期間限定の緩和措置なので、期限が来たら終わってしまうんですが…
詳しくはこちらに載っています
https://subway.city.fukuoka.lg.jp/nanakumaline_extension/fare_guide/#point03
天神でも乗り継げないのか?
今までどおり「天神=天神南」間でも乗り継げたらいいのに、と誰もが思うことでしょう。
しかし、そもそも、今までが特例だったそうです。七隈線と空港・箱崎線の間で結節点がないため、「天神駅ー天神南駅間の改札外乗継制度」として運用されていました。
それでも、この特例の存続が検討され、国との協議が進められたそうです。
ですが…(えーっと、わたし、うまくまとめられないのですが)…天神でもOKにすると、同じ駅間を行き来するときに乗車距離の違う2つのルートができるため、どちらも同じ運賃となると、「乗車料金は実際の乗車距離に応じて設定する」という大原則からかけ離れてしまいます。それは「料金制度の根幹となる公平性の確保」という観点から認められない……という結論みたいですね??
(天神乗り継ぎは改札を出るので、乗車コースが特定できてしまう、つまり乗車距離が特定できてしまうんですよね…。)
あと、その他の事情としては、現行の天神乗り継ぎの多くが、七隈線各駅と博多駅・福岡空港間の乗車であることも考慮されています。
参考記事
・生活環境委員会報告資料(令和3年2月19日)
・七隈線延伸区間(天神南~博多)開業に伴う運賃認可申請について(令和4年6月8日)
・https://www.nishinippon.co.jp/item/n/683651/
・https://news.railway-pressnet.com/archives/40658
博多駅での乗り継ぎは…
博多駅での乗り継ぎは、改札を通らずに約3分!動く歩道を使います。
七隈線のホームは「B5F」ですって。とても深いところにあるんですね。
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DATA
福岡市地下鉄
https://subway.city.fukuoka.lg.jp/
福岡市地下鉄事業概要パンフレットhttps://subway.city.fukuoka.lg.jp/subway_webapp/files/uploads/07_Sankou3.pdf